2025年11月2日、大阪公立大学なかもずキャンパスで、多様な学びについて考えるイベント「たよラボ」が開催され、NIJINアカデミーが出展しました。
「たよラボ」は、NIJINアカデミーをはじめとする多様なフリースクールやオルタナティブスクール、そして学生が立場を超えて交流できる場として、大学祭の一企画として実現しました。当日は8団体が参加し、各地のフリースクールが集結。地域の方々に向けて、多様な学びについて発信する機会となりました。
今回は、この「たよラボ」の運営に携わった大阪公立大学大学院のうっちゃんさん、かなさん、そして木曽准教授に、イベントを通じて感じたこと、得られた学びについてお話を伺いました。
「たよラボ」とは?
木曽准教授:
コンセプトとしては、NIJINアカデミーをはじめとする様々なフリースクールやオルタナティブスクールの子どもたち、そして学生たちや地域の人たちが混ざりあう場と、地域の方向けに多様な学びについて発信したいと思って、学園祭の1つの企画としてつくることにしました。学園祭当日は、8団体に参加してもらい、各地から色んなフリースクールが集って、開催されました。
「たよラボ」でNIJINアカデミーをはじめたとした不登校のお子さん達と関わってみて、どんな感想をもちましたか?
大学院生うっちゃん:
「皆暗くなっているわけでもないし、本当に学校に行けていないの?と思うくらいでした。外から見たら行けそうに見えるのに行けていないんだ、と(自分が感じていた)不登校のイメージを感じませんでした。その辺の子らより優秀やん!というくらいに思ったのが率直な感想です。」
大学院生かな:
「子ども達とのミーティングを通して、自分のことをすごい理解している感じがしました。いわゆる公教育に通う子たちは枠組みの中で生きていると思うけれど、それを(ニジアカ生は)脱している感じで、枠組みがないからこその難しさもあるかもしれないけれど、だからこそ自分のことを理解して考えているんだな、という部分が印象的でした。」

今回の「たよラボ」を運営する中で、多くの不登校のお子さんやフリースクールを運営する団体さんとの関わりがあったと思いますが、お二人の中でどんな学びがありましたか?
大学院生うっちゃん:
「大人だろうが子どもだろうが、相手を信じてそれを任せてみる、ということです。(私はもともと)自分でやった方が速い、と自分で全てやるタイプでした。でも木曽先生に「子ども達に(企画の運営や準備を)任せてみたら?」と声をかけてもらって実際にやってみたら、自分がやるよりもどんどん早く進んでいくということを実感しました。」
大学院生かな:
「ニジアカの子たちの姿を見て、自分の好きなことに熱中して突き進んでいく姿を見て、(周りにどう思われるかではなく)今自分が楽しかったらいいのかという「その場を楽しむ大切さ」を実感しました。」
大学に子ども達が来ることの良さって感じましたか?
大学院生うっちゃん:
「私たちの学部(教育福祉)は、フリースクールなど「不登校」に興味・関心がある子たちが多いのですが、他の学部の子たちは不登校の実態を知らなかったり、偏見というものさえあるのではないかという(自分の)肌感覚がありました。でも他の学部の学生が「たよラボ」に参加して、ニジアカ生のプレゼンを聞いて「そりゃあ、賢い子にとっては普通の学校はおもしろくないし合わないわ。合うところがあってよかったわ。」という感想を言っていました。きっとその学生は、不登校の子たちにはその子自身の中にマイナスなところがあるから学校に行けなくなるという印象があったのではないかと思うのですが、その子のもっている力がたまたま公教育に合わなかっただけで、他に選択肢ができたことによって力を発揮できる場所がある、というサイクルを分かってもらえたということがめちゃめちゃ嬉しかったです。学生の価値観を変えるようなイベントだったと思います。そういう意味でも大学の中に不登校の子たちのための空間ができることはとても良いと思うし、教育関係の学部以外の学生とも積極的に関わることで、子ども達も多くの専門的な知識を学べるのではないかと思いました。」
大学院生かな:
「(これまで)フリースクールの子たちと出会ったことがなく、どんな感じなんだろう?って思っていたので、触れ合うのにハードルが高いと思っていました。でも実際に会ってみたら良い意味で「普通」だったし、私自身も多様な見方ができるようになったと思います。子ども達にとっても(今回の学園祭のような場や、大学が)きっかけを生む場になるな、と思いました。子ども達がチャレンジしたいな、と思っていることを、大学という環境が学び場になることで、子ども達の良さをより伸ばしていけるのではないかと思っています。」

今回の「たよラボ」を通しての学生さんの学びや木曽准教授のお考えを最後にお願いします。
木曽准教授:
「最初「たよラボ」を企画したときは、学生たちを巻き込んでしまって申し訳ないと思っていたのですが、学生たちの方が子ども達に救われたり、学ばされたりしたのだなと思いました。それぞれの固定観念は他人に言われてもなかなか変えられないけれど、子ども達が活躍する姿を見てあらためて自分の考え方を見直したり、「そうじゃなくてもいいんだ」という学生や大人の側の固定観念が良い意味で崩されています。大学には幅広い学びがあって、自分の学びに合わせて学ぶことができる。不登校の子どもたちは学校や勉強や学びにネガティブなイメージを持ってしまいやすいかもしれませんが、本来学ぶって楽しいこと。楽しみながら学んでいる大学生の中に子ども達が入ることによって、少しでも学びへの拒否感なども解消されていけばいいなと感じました。なのでこういった形でまたコラボできるものがあれば是非させていただきたいです。

大学という新しい環境で、子ども達がプレゼンテーションや、学生の皆さんと直接交流することで、子どもたちの持つ可能性や、多様な学びの価値を社会に発信できた貴重な機会となりました。NIJINアカデミーは今後も、子どもたちが自分らしく力を発揮できる選択肢を広げられるよう、今回のような大学や地域との連携を通じて、活動を続けていきます。

体験説明会から3日以内の入会で無料授業特典付き!
満席日も多数。お早めのご予約がおすすめです。
▼詳細はこちら▼
NIJINアカデミーについて詳しく知りたい方はこちら
>>NIJINアカデミー公式HP


